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東京都伝統工芸士会

江戸衣裳着人形(えどいしょうぎにんぎょう)

江戸衣裳着人形

主な製造地

江戸川区、台東区、墨田区ほか

指定年月日

昭和59年11月1日


沿革と特徴

3月3日の桃の節句は、今日でも欠かすことのできない年中行事の一つになっています。
この節句は、別名を「雛祭り」と呼ばれているように、 ひな人形が主役となっています。
ひなの起源は古く、「源氏物語」にも記されています。はじめは、都の公家などのごく限られた人々の遊び道具であったものが、江戸時代に入り、世の中が安定し、広く庶民にも普及していきました。

 

江戸における人形作りが、一大飛躍を遂げたのは、5代将軍徳川綱吉の元禄年間(1688−1704)に、「十軒店(じゅけんだな)」で 雛市を開設したことに始まるといわれています。
十軒店は、現在の中央区日本橋室町付近のことで、大変賑わったとの記録がのこされています。

 

江戸衣裳着人形には、三月のひな人形以外にも、5月の武者人形や尾山人形、歌舞伎人形、市松人形、 御所人形などがあります。
わらなどの胴体に顔や手足を付け、衣裳を着せつけて完成させるもので、 百を超える工程を、一つ一つ丹念に仕上げていきます。

 

江戸時代中期に爆発的な人気を博した大阪の歌舞伎役者「佐野川市松」の若衆姿をあらわした人形が、今日に市松人形の名前の由来ともなっています。

 

江戸衣裳着人形の特長は、江戸時代から受け継がれた技術・技法をもとに、現代的感覚を生かした美しさや可憐さにあるといわれ、これからも多くの人々の心をとらえていくことでしょう。

 

連絡先
産地組合名 東京都雛人形工業協同組合
所在地 〒111-0052
東京都台東区柳橋2-1-9
東商センタービル4階
電話番号

03(3861)3950

ホームページ http://www.hina-ko.jp/