『赤銅の帯留制作行程!』


その2

解説し始めたら案外たくさんになって

しまいました。その2です。


絵付けをします。

面相に墨で描きます。使ってる硯は超小型で、
なかなかいい硯です。

筆も硯も仲間から買ったもの。
恵まれてますよね。


ヤニ台に固定しました。

図案は見にくいですけど、鳳凰です。
トラディショナルな感じでいってみました。


片切り彫りです。

まずは大まかな線をあたっていきます。
コレで一旦砥石で研いで、「かえり」と残った墨を
とります。


全体を見ながら、彫りをさらにすすめます。

一彫入魂!で彫りあがり


落款いれます。


仕上げに移りますが、ヤニがついているので、とります。

大まかにとったあと、完全に取るためにシンナーに浸けて
おきましょう。

ホッと一息。


いよいよ、仕上げ。

重曹でキレイにしておいて、沈金をします。

メッキも自分ちでやるんですよ。


表面を研いで磨く作業のあいだで沈金の部分が
落ちてしまわないように、セラックニスで
囲っておきます。

厚めにたっぷり塗って乾かします。

しっかり乾かさないと、はげてしまうので、
じれったいですけど、最低でも2〜3日は乾かします。


しっかり乾いたら砥石と墨で研いでいきましょう。
ラックを剥がしてしまわないように、気をつけて。


いいですね、ピカピカです。


灰汁でラックと脂けを落とします。
さらに、重曹等を駆使して脱脂。
これがとても大事です。ここでしっかり
脂分を落とさないと、色がキレイにつき
ません。


さあ、色つけしましょう。

大根おろしにつけて、


秘伝のタレ (^^; で煮て、


重曹で磨く。

コレを繰り返します。

大根おろしは被る(表現難しいんですけど、銅の色が出て
きちゃうような状態のことです)のを防いでくれるんです
ね。どの成分が働くんだろ?やっぱりジアスターセ?

で、赤銅の場合、15分ほどやってると、トロリとした
いい黒になります。

そして、とうとう・・・、


完成! いい感じじゃないですか。 赤銅やっぱりイイですね。 苦労して作った甲斐があるってもんです。 2008.3.7

その1


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